1月から3月まで、私たちの教会では旧約聖書の「箴言」から学びました。「箴言」には考えさせられる言葉がたくさんありましたが、私が一番心に残ったのは次の言葉でした。
何を守るよりも、自分の心を守れ。
そこに命の源がある。
曲がった言葉をあなたの口から退け
ひねくれた言葉を唇から遠ざけよ。
目をまっすぐ前に注げ。
あなたに対しているものに
まなざしを正しく向けよ。
(旧約聖書 箴言4:23~25 新共同訳)
「自分の心を守る」とは、自分本位に生きることではありません。自分に都合の悪いことに目を閉ざすことでもありません。私たちは時として目の前にある現実の厳しさのゆえに、それを直視するのが辛くなってしまうことがあります。しかし箴言は、「曲がった言葉・ひねくれた言葉を捨てて、目をまっすぐ前に注げ」と教えています。
あなたは「自分の心を守る」ための時間を持てていますか?
「忙」という漢字は「心を亡くす」と書きます。人間は忙しさの中で自分の心を振り返る時間を失い、やがては心を失ってしまうのです。
どんな厳しい現実の中にあってもあなたの心が守られて、喜びと希望をもって毎日を過ごすことができますように。
セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会 牧師 伊藤 滋