ヤコブの腰から出た子、孫の数は全部で七十人であった。ヨセフは既にエジプトにいた。 ヨセフもその兄弟たちも、その世代の人々も皆、死んだが、イスラエルの人々は子を産み、おびただしく数を増し、ますます強くなって国中に溢れた。
(聖書 出エジプト記 1:5–7 新共同訳)
聖書は、ヤコブさんが多くの子孫に恵まれたことを記しています。そして、エジプトの地に移り住んだヤコブとその息子たちの世代が死んでしまった後も、その繁栄の祝福は続いていきました。
振り返ると、アブラハムさんの時代から神様は何度もこの祝福を約束してくださっていました。
あなたを豊かに祝福し、あなたの子孫を天の星のように、海辺の砂のように増やそう。あなたの子孫は敵の城門を勝ち取る。(聖書 創世記 22:17 新共同訳)
これは、神様がアブラハムさんに対し、大事な息子のイサクさんを犠牲のささげものとして献げるようにと命じられた時、その命令に忠実であろうとしたアブラハムさんに対して語られた約束でした。
そして、エジプトに行くことを思い悩むヤコブさんに対してもこのように約束しておられました。
神は言われた。「わたしは神、あなたの父の神である。エジプトへ下ることを恐れてはならない。わたしはあなたをそこで大いなる国民にする。わたしがあなたと共にエジプトへ下り、わたしがあなたを必ず連れ戻す。ヨセフがあなたのまぶたを閉じてくれるであろう。」
(聖書 創世記 46:3–4 新共同訳)
このように、神様はエジプトの地で約束を実現してくださっていました。しかし、神様はこんなことも言っておられました。
主はアブラムに言われた。「よく覚えておくがよい。あなたの子孫は異邦の国で寄留者となり、四百年の間奴隷として仕え、苦しめられるであろう。しかしわたしは、彼らが奴隷として仕えるその国民を裁く。その後、彼らは多くの財産を携えて脱出するであろう。
(聖書 創世記 15:13–14 新共同訳)
外国の地で奴隷となる。そして、苦しめられるであろう。神様の言われたことは必ず成就します。今から、この神様の言葉が現実のものとなろうとしていました。
しかし、同時に「彼らは多くの財産を携えて脱出するであろう」という希望の言葉も与えられていました。この言葉も同じく実現していくこととなります。