「世界終末時計」という言葉をご存じでしょうか?
「世界終末時計」とは、核戦争などによる人類の絶滅(終末)を午前0時になぞらえ、その終末までの残り時間を「零時まであと何分」という形で象徴的に示す時計である。実際の動く時計ではなく、一般的に時計の45分から正時までの部分を切り出した絵で表される。(wikipediaより)
この「時計」によれば、これまで最も時計の針が進んだのは米ソが相次いで水爆実験に成功した1953年の2分前、もっとも戻ったのはソ連崩壊により冷戦が終結した1991年の17分前でした。
ちなみに現在2017年の時計の針は、2分30秒前、これは、ドナルド・トランプ米大統領が核廃絶や気候変動対策に対して消極的な発言によるものだということです。
世界中がこの世界の、人類の将来について危機感を抱いている時代に私たちは生かされています。聖書にはどのように書かれているでしょうか。
兄弟たち、その時と時期についてあなたがたには書き記す必要はありません。盗人が夜やって来るように、主の日は来るということを、あなたがた自身よく知っているからです。人々が「無事だ。安全だ」と言っているそのやさきに、突然、破滅が襲うのです。ちょうど妊婦に産みの苦しみがやって来るのと同じで、決してそれから逃れられません。しかし、兄弟たち、あなたがたは暗闇の中にいるのではありません。ですから、主の日が、盗人のように突然あなたがたを襲うことはないのです。
(新約聖書 Ⅰテサロニケ5:1~4 新共同訳)
以前、防災の研修に出席した際に「正当にこわがる」という言葉を聞きました。私はこの言葉を、根拠のない過剰な安心感を持つこと・必要以上に悲観的になってパニックになることを戒めた言葉だと理解しています。「世界の終末が近い」と言われると、心が騒ぎます。しかし、聖書は「あなたがたは暗闇の中にいるのではない。」と約束してくださいました。神様が私たちに与えてくださった聖書の言葉に立ち返りつつ、今という時代をしっかり見定めて生きていきたいものです。
セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会 牧師 伊藤 滋
※夜明け前の空。立川市にて。