「もう一度やり直し!」…この言葉が好きな人がいるでしょうか?
聖書の中に、イエス様が「もう一度やり直し!」に近い言葉を語られた場面があります。
イエスが、「子たちよ、何か食べる物があるか」と言われると、彼らは、「ありません」と答えた。イエスは言われた。「舟の右側に網を打ちなさい。そうすればとれるはずだ。」そこで、網を打ってみると、魚があまり多くて、もはや網を引き上げることができなかった。
(新約聖書 ヨハネによる福音書21:5,6 新共同訳)
プロの漁師だった弟子たちが一晩漁をしましたが、その夜は何の収穫もありませんでした。彼らはそのとき、イエス様の「もう一度網を打て」という命令に従いました。その結果、彼らは信じられないような大漁を経験しました。
私たちは頑張っても結果が出ず、疲れ果て、憔悴しきっているとき、「もう一度網を打て」とイエス様から言われたら、その言葉に従うことを選ぶでしょうか?それとも「もう無理です」と諦めるでしょうか…。
「イエスが彼らに網を舟の右側におろすように命じられたことには目的があった。右側には、イエスが岸に立っておられた。それは信仰の側であった。もし彼らがイエスとつながって働くなら…彼らはかならず成功するのであった。」(『各時代の希望』85章より)
イエス様から私たちへの「もう一度!」は、ダメ出しではなく、「私はあなたに再びチャンスを与える。やってごらん!」という励ましのメッセージです。新しい年を迎えた私たちには、「もう一度」今を生きるチャンスが与えられています。「舟の右側にもう一度網を打つ」とは、どういうことなのか?私個人として、また教会として、このイエス様の言葉に真剣に取り組む一年でありたいと思います。
セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会 牧師 伊藤 滋