それぞれの色

20151121それぞれの色甲州街道のイチョウ並木が色づいてきました。八王子に住むようになって気づいたのですが、この時期のイチョウ並木は、同じように植えられた木でも、よく見ると一本一本黄葉の度合いが違います。隣り同士の木でも全然葉の色が違うのです。並木全体が黄色に染まる黄葉の最盛期もきれいですが、個人的には葉の色が不揃いの今の時期のイチョウ並木が好きです。

グループで聖書を読んでいると、同じ聖書箇所を読んでいるのにメンバーそれぞれに心に残る部分や理解の仕方が違うということがよくあります。自分一人で聖書を読んでいても絶対に気付けなかったような気づきが、他の人の感想から与えられることが少なくないのです。グループで聖書を読むことの醍醐味だなあと感じます。

イエス様は「あなたがたは、なぜ正しいことを自分で判断しないのか」(新約聖書 ルカによる福音書12:57 口語訳)と人々に言われました。「聞く耳のある者は聞くがよい」もイエス様が繰り返し言われた言葉です。これらの言葉はいずれも「自分の耳で聞き、自分の心で感じ、判断すること」の大切さを私達に教えているように思われます。

自然の美しさが多様性によってあらわされているように、私たち一人一人も神様によってそれぞれが異なる個性を持つ者として造られました。それぞれの感じ方、それぞれの色を大切に、いつも命の源である神様につながって葉を茂らせたいものです。

セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会 牧師 伊藤 滋