井戸で羊飼いに追い払われてしまったところをモーセさんによって助けられた娘たちは、祭司である父のもとに行ってこの出来事を話しました。
エジプト人から助けられたと聞いた父は、それがどのような人物であるかはわからなかったことと思いますが、娘たちに次のように命じました。
父は娘たちに言った。「どこにおられるのだ、その方は。どうして、お前たちはその方をほうっておくのだ。呼びに行って、食事を差し上げなさい。」
(聖書 出エジプト記 2:20 新共同訳)
何の計画もなく、とにかくエジプトの地から逃げて来たモーセさんでしたが、この招待によって人生の転機がおとずれました。
モーセがこの人のもとにとどまる決意をしたので、彼は自分の娘ツィポラをモーセと結婚させた。彼女は男の子を産み、モーセは彼をゲルショムと名付けた。彼が、「わたしは異国にいる寄留者(ゲール)だ」と言ったからである。(聖書 出エジプト記 2:21₋22 新共同訳)
モーセさんはエジプトでの華やかで地位や権力を持った王宮生活から一転、羊飼いとしての質素な生活が始まりました。
そんな中でも、モーセさんはそこで結婚をし、子どもを授かりました。
何よりも、エジプトでの異教の神々にかこまれる生活から、真の神を礼拝する家庭へと身をおくことになったことは、モーセさんにとって大きな益となりました。
そして、これも神様の御計画でした。