投稿者「伊藤 滋」のアーカイブ

ここで何をしているのか

 

…火の後に、静かにささやく声が聞こえた。それを聞くと、エリヤは外套で顔を覆い、出て来て、洞穴の入り口に立った。そのとき、声はエリヤにこう告げた。「エリヤよ、ここで何をしているのか。」

(旧約聖書 列王記上19:12,13 新共同訳)


 

IMG_20150417_104457「デボーション体験集会」に参加してきました。

与えられた聖書の箇所をそれぞれがたっぷり時間をかけて読み、瞑想し、そこで気づいたことや受けた恵みをグループの人たちと分かち合います。

慌ただしい生活の場所から離れて、一人静かに神様と交わり、信仰の仲間と祈り合う、とても祝福された時間を過ごすことができました。

集会の中で、預言者エリヤについての聖書箇所を読みました。エリヤは旧約聖書を代表する偉大な預言者です。エリヤは神様に背いたアハブ王に対しても恐れることなく神様からのメッセージを伝えました。エリヤは国中が偶像礼拝に染まっている中、たった一人で850人の偶像礼拝の預言者と対決し勝利しました。

そんな信仰の勇者エリヤでしたが、王妃イゼベルに命を狙われた時、恐れに取りつかれて逃げ出してしまいました。彼は身も心も疲れ果て、ついには「わたしの命を取ってください」と、神様に叫びました。神様はそんなエリヤに、静かにささやく声で「エリヤよ、ここで何をしているのか」と呼びかけられました。

私たちの人生にも、頑張って頑張ってようやく何かを成し遂げた、その直後にガクッと燃え尽きてしまうようなことがあります。神様は「静かにささやく声」で私たちに呼びかけられます。「あなたはここで何をしているのか。」と。静かに呼びかける神様の言葉にこそ、私たちを生かす力があることを覚えたいと思います。

セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会 牧師 伊藤 滋

  • 写真は、会場の「国立女性教育会館」敷地内の散歩道です。

第3回「み言葉と食事を食べる会」の報告

少し遅くなってしまいましたが、4月10日(金)に行われました、第3回「み言葉と食事を食べる会」の様子を報告させていただきます。

今回は8名の方が参加されました。

17時、皆さん集まって讃美歌を歌います。

そのあと、今回からは牧師による聖書のお話ではなく、みんなで聖書の短い言葉を読み、感じたこと・疑問に思ったことなどを分かち合います。

今回は、ルカによる福音書15:1~7の「見失った羊のたとえ」を読みました。

みんなで聖書を読み、受けた恵みを分かち合う時間って、本当にいいですね!

改めて発見すること・他の人の発言を通して与えられる新しい気づきがあります。

み言葉の分かち合いのあとは、みんなで食事をいただきました。

今回は・・・玄米と野菜のリゾットでした!とってもヘルシーで美味しかったです!2015-04-10 18.06.58

涙と共に種を蒔く人は

今から32年前の4月、こぼれ落ちそうな涙を必死にこらえながら、両親が住む家を出て、全寮制の北浦三育中学校に入学して寮生活を始めました。両親が北浦三育中学校男子寮で働いていましたので、同じ建物の「舎監室」から「寮内」に移動しただけでしたが、新しい世界に出て行くのが不安でたまらなかったのを今でもはっきりと覚えています。


 

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涙と共に種を蒔く人は

喜びの歌と共に刈り入れる。

種の袋を背負い、泣きながら出て行った人は

束ねた穂を背負い

喜びの歌をうたいながら帰ってくる。

(詩編126:5,6 新共同訳)


当時中学生だった私はこの聖書の言葉をまだ知りませんでしたが、あとから振り返ってみてもこの聖書の言葉は本当だ!と心から思える、充実した中学校生活を送ることが出来ました。そして中学校時代だけでなく、自分の人生の様々な場面を振り返るとき、やはりこの聖書の言葉は真実であると、今も信じています。

32年が過ぎて、長男・次男に続いて今週、三男を同じ北浦三育中学校に送り出しました。自分が中学1年生20150411涙と共に種を蒔く人はで入寮するときにこらえた涙とは、また違う涙を必死にこらえながら息子を見送りました。

神様の言葉は今も真実で、出て行く者・送り出す者も共に成長して、喜びあう日を必ず迎えさせてくださると信じます。

そして今、様々な理由で必死に涙をこらえつつ、日々の歩みに出て行こうとしている方々の涙を、神様ご自身が「ことごとくぬぐい取ってくださる」(ヨハネの黙示録21:4 新共同訳)日が、一日も早く来ることを心から祈っています。

セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会 牧師 伊藤 滋

「み言葉と食事を食べる会」のお知らせ

4月に入りました。

今月も第2金曜日の夕方、「み言葉と食事を食べる会」をします。

日時:4月10日(金)17時~18時半くらい

場所:セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会

集まった皆さんと、それぞれの1週間について語り合い、聖書の言葉を読み、美味しいご飯を食べる、ゆったりとしたひとときです。皆さまのお越しをお待ちしております!

写真は第一回、第二回の「み言葉をと食事を食べる会」の様子です。

 

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木には希望がある

桜前線が日本列島を北上中です。桜の季節になると思い出される一本の木があります。

それは以前住んでいた家からほど近い、亀甲山教会の裏の竹林の中に立つ桜の古木です。周囲を孟宗竹に囲まれて肩身が狭そうに、それでも大地にしっかりと根をおろして立っています。

亀甲山の春の楽しみのひとつはタケノコ掘りです。タケノコが傷つかないようにていねいに掘り出すのは、結構骨の折れる作業です。タケノコ掘りをして気持ち良い汗をかいてひと休みするとき、この桜の木の下に腰をおろして桜の花を見上げるのが楽しみでした。

桜が咲く季節、「桜の名所」と呼ばれる場所には花見客が集まり、桜の木々はライトアップされたります。そのように人々の注目を集める桜の木々がある一方で、この亀甲山の竹林の桜は、ほとんど誰にも見られることもなく、それでも毎年必ずきれいな花を咲かせます。私はこの桜の古木に、誰に見られていても、あるいは見られていなくても、自分が置かれた場所で地に根をおろして生きることの尊さを教えられたような気がします。

20150404木には望みがある

 


 

木には望みがある。

たとい切られてもまた芽をだし、

その若枝は絶えることがない。

(旧約聖書 ヨブ記14:7 口語訳)


 

十字架の上でその命を「切られても」よみがえり、私たちに永遠の命に至る信仰の芽を分け与えてくださったイエス様に、いつもつながっていたい。そしてイエス様によって植えられた場所で、しっかりと根をおろして生きる者でありたいものです。

セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会 牧師 伊藤 滋

※亀甲山教会は、神奈川県横浜市旭区にあるセブンスデー・アドベンチストの教会です。