投稿者「伊藤 滋」のアーカイブ

時が迫っているからである ”Because the time is near”

「聖書は過去の書物である」と言われることがあります。確かに、聖書の最も古い部分は今から約3500年前に、そして最も新しい部分は約1900年前に書かれましたので、「過去の書物」です。

しかし、聖書は「過去の書物」であるだけでなく、「将来について書かれた書物」でもあります。『ヨハネの黙示録』は次のような言葉から始まっています。


イエス・キリストの黙示。この黙示は、すぐにも起こるはずのことを、神がその僕たちに示すためキリストにお与えになり、そして、キリストがその天使を送って僕ヨハネにお伝えになったものである。ヨハネは、神の言葉とイエス・キリストの証し、すなわち、自分の見たすべてのことを証しした。この預言の言葉を朗読する人と、これを聞いて、中に記されたことを守る人たちとは幸いである。時が迫っているからである。

(新約聖書 ヨハネの黙示録1:1~3 新共同訳)


聖書には、「これから起きること」「すぐにも起こるはずのこと」が書かれています。それは単なる神話や過去の出来事の記録ではありません。聖書は、私たち人間がどこからきて、どこへ向かおうとしているのかを明らかにするために神様が与えてくださったものです。

私が現在取り組んでいるささやかなチャレンジの一つは、この『ヨハネの黙示録』1章を、英語で暗唱するということです。そしてただ言葉を覚えるだけでなく、そこに書かれていることを理解し、それに従って生きる者になりたいと願っています。「この預言の言葉を朗読する人と、これを聞いて中に記されたことを守る人たちとは幸いである。時が迫っているからである。」(3節)と書かれているからです。

 

※写真は、沖縄県国頭村金武町伊芸海浜公園の夕暮れです(2015年7月31日撮影)。

※Twilight of Igei-Beach, Okinawa, July 31, 2015.

 

“Because the time is near”

Sometimes it is said that “the Bible is a past book.” Certainly, the Bible is a book written over 1600 years ago. However, the Bible is not only “past books” but also “books written about the future”.

In the Revelation, it is written as follows.


The revelation from Jesus Christ, which God gave him to show his servants what must soon take place. He made it known by sending his angel to his servant John, who testifies to everything he saw—that is, the word of God and the testimony of Jesus Christ. Blessed is the one who reads aloud the words of this prophecy, and blessed are those who hear it and take to heart what is written in it, because the time is near.

(Revelation 1:1-3 NIV)


The Bible tells us, “What will happen from now” and  ” What should happen soon “.  It is not just a myth, or a record of past events. The Bible is what God gave us to clarify where we are coming from and where we are going.

This is one I am challenging. I try to memorize chapter 1 of “Revelation” in English. And I just want to not only memorize words but also understand what is written there, and I want to become a person living accordingly.

Because it is written.

“Blessed is the one who reads aloud the words of this prophecy, and blessed are those who hear it and take to heart what is written in it, because the time is near.”(Revelation 1:3)

 

 

一人では勝てない “I can not win alone.”

7月は、自転車好きにはたまらない季節です。世界最大の自転車レース、ツール・ド・フランスが開催されているからです。

自転車レースでは、チームのエースを勝たせるために一緒に走るメンバーは自分を犠牲にしてエースを支えます。エースの前を走って風よけになったり、チームカーから水や補給食を運んだりします。誰かの後ろについて走ることで、空気抵抗を約25%減らすことが出来ると言われています。

レースで優勝した選手たちは口を揃えて言います。「自分一人では勝てない。この勝利はチームみんなのものだ。」

「一人では勝てない」「誰かのサポートがあってこそ、ゴールにたどり着ける」―――これは自転車レースだけに限らない人生の真実です。私はかつて、心が挫け、自分でも自分自身のことをほとんど諦めかけていたときに、温かく励まし支えてくれた人たちがいたことで再び立ち上がることが出来ました。

この度参加した英語の研修でも、祈り合い、励まし合うことが出来る仲間がいたことで、最後まで自分のベストを尽くすことが出来ました。神様は「人がひとりでいるのは良くない。彼のために、ふさわしい助け手を造ろう」(創世記2:18)と言ってアダムにエバをお与えになりました。どのような厳しい状況に置かれたとしても「一人ではない」ということは私たちにとって大きな支えです。

イエス様は弟子たちに約束して言われました。

「見よ、わたしは世の終りまで、いつもあなたがたと共にいるのである」。

(新約聖書 マタイによる福音書28:20 口語訳)

私たちに必要な仲間を与えるだけでなく、自ら共にいてくださる神様を心から讃美します。

※写真上は、タイの町で出会ったサイクリストたち。下は今回の研修に参加した仲間たちです。

 

“I can not win alone.”

I like bicycles. I like not only riding a bicycle, but also watching bicycle races. “Tour de France” which is the world’s largest bicycle race is being held right now.

In the race, the members work with the spirit of self-sacrifice to win the ace rider. They ride in front of the ace rider to against the wind. They carry water and food for the ace rider. Ace rider can reduce air resistance by 25% because of his teammate riding in front of him.

The rider who won the race says, “I can not win alone” “This victory is thanks to my teammate.”

“I can not win alone” “I can reach the goal thanks to my colleague’s support”—-This is the truth that applies not only to bicycle races but also to our life.

When I was frustrated and I almost gave up on myself, I was able to stand up with encouragement from my colleagues.

In the CLAP program, I had some friends to support me, so I was able to do my best.

God told Adam. And God gave him Eve.

The Lord God said, “It is not good for the man to be alone. I will make a helper suitable for him.”(Genesis2:18 NIV)

We are “not alone” That’s great news.

This is Jesus’ promise to us.

“And surely I am with you always, to the very end of the age.”(Matthew28:20 NIV)

God gives us friends. And God himself be with us. Praise the Lord!

 

  • Picture: The cyclists who met in Thailand. Colleagues who studied together.

 

聞くのに早く

タイでの研修を終え、無事に帰宅することが出来ました。長いようであっという間の17日間でした。今回の研修では、毎日1時間「Tutor Time」という時間がありました。これは一対一で、英語の先生や英語が上手な現地の学生と英会話をする時間です。初めは緊張しましたが、やがて慣れてくると毎日この時間が楽しみになっていきました。

2週目のこの時間に、イギリス人の先生と会話をしました。色々なことが話題になりましたが、二日目のこの時間、私は自分が心の中に抱えていた苦しみについて話をしました。先生は私のその話にじっと耳を傾けて聞いてくださいました。その会話の途中から、私は話を続けることが出来なくなってしまいました。自分でも驚くほど涙がこみ上げてきたのです。「自分の話に深く共感しながら誠実に耳を傾けてくれる人がいる」という事実に、私は深く心を揺さぶられました。

このとき私の心に思い出された聖書の言葉です。


わたしの愛する兄弟たち、よくわきまえていなさい。だれでも、聞くのに早く、話すのに遅く、また怒るのに遅いようにしなさい。

(新約聖書 ヤコブの手紙1:19 新共同訳)


神様は私たち人間を、一つの口と二つの耳を持つ存在として作られました。それは、「何か語ることも大切だが、人の話を心を込めて聞くことを大切にしなさい」という神様からのメッセージなのかもしれません。この日私は、自分も誰かの話に心から耳を傾けられる人になりたいと強く思いました。

セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会 牧師 伊藤 滋

※Hole先生ご夫妻との記念写真です(奥様から英語の授業を受け、ご主人様に英会話の時間をとって頂きました)。

 

“Should be quick to listen”

I participated the program CLAP that is for Pastors and Church Leaders. This is a program to improve participant’s English and leadership. This session took place at the APIU in Thailand from June 25 to July 13.

“Tutor time” was set every day for participants. It was very helpful time for us. We enjoyed the conversation and received many benefits.

My tutor at one day was a British teacher. Beginning, we enjoyed daily conversation. After a while, I opened my heart to him and talked about the suffering that I had. He listened to my talk sincerely. He listened to my story with deep empathy. I suddenly could not keep on talking. I could not suppress my tears. I was greatly moved by his sincerity. I was taught him the importance of “listening to people’s story” that day.

I remembered the Scripture.


My dear brothers and sisters, take note of this: Everyone should be quick to listen, slow to speak and slow to become angry,

James 1:19 NIV


God gave us two ears and a mouth. It may be a message from God that “please listen more than speak”.

I want to become a person who listens to someone in good faith. That day, as he did to me.

 

  • It is Mr. & Mrs. Hole. Mrs. Hole is our English teacher. Mr. Hole is our Tutor.

聞くことによって始まる

英語漬けの生活が始まって2週間になろうとしています。語彙や文法、他にも弱点だらけの私の英語ですが、特に弱いなあと実感しているのが「リスニング」(聞き取り)です。聞き取る力が弱いと、クラスで先生が言っていることが理解できません。友だちとの会話にも支障が出ます。研修を受けているグループ全体への大切な発表も聞き漏らしてしまいます。

これまでもリスニングの力をつけるために、英会話のアプリを毎日聞いたりしてきましたが、今のところあまり成果が出ていません。諦めずに続けていこうと思います。英語と苦闘しながら今回強く感じているのは、「聞く力を身につけるためには訓練が必要だ」ということです。

「聞くこと」が大切なのは、英語に限った事ではありません。人と人との関係、そして人と神様とのにおいても、「相手の話を聞く」ことはとても重要です。聖書は繰り返し「聞くこと」の大切さを私たちに教えています。

実に、信仰は聞くことにより、しかも、キリストの言葉を聞くことによって始まるのです。

(新約聖書 ローマの信徒への手紙10:17 新共同訳)

少年サムエルは、神様からの呼びかけを聞いたときこう答えました。「どうぞお話しください。僕は聞いております」(サムエル上3:10)。この「聞く」とは、「単に音声が耳に入って来ること」ではなく、「意識して耳を傾ける」姿勢です。私たちが神様の声に、そして周りの人たちの心の声に耳を傾ける姿勢を持つとき、それまで聞こえなかったものを聞くことが出来るようになっていくのかもしれません。

※写真は昨年11月の研修の様子です。

わたしの心を知ってください。

6月25日(日)から、北アジア太平洋支部主催の研修に参加するためにAPIU(アジア太平洋国際大学:タイ)に滞在しています。これは昨年11月に続いての2回目の研修です。朝から夕方まで、英語とリーダーシップの授業が続き、「仲間との会話もすべて英語」というルールの中で17日間を過ごすのはきついものがありますが、懐かしい仲間たちと再会して共に中身の濃い時間を過ごせるのは本当に嬉しいことです。

今週受けた講義の中で「嫉妬」がいかに我々の心を蝕み、そのリーダーシップを妨げるものであるかを考える時間がありました。講義が始まった頃、私は先生の話を一般論として聞いていましたが、講義を聞いているうちに、自分の心の中にどれほど強くこの「嫉妬心」が根を張っているかに気づかされていきました。講義の最後に、ひとつの聖句を読みました。

神よ、わたしを究め/わたしの心を知ってください。わたしを試し、悩みを知ってください。御覧ください/わたしの内に迷いの道があるかどうかを。どうか、わたしを/とこしえの道に導いてください。

(旧約聖書 詩編139:23,24 新共同訳)

自分自身の本当に姿に気づくのは本当に難しいことです。しかも自分の姿に気づいたとしても、その醜い姿を自分ではどうすることも出来ません。しかし、この詩編の祈りの言葉は、私に希望を与えてくれました。私たちは神様に自分の心を明け渡し、導いていただくことが出来るのです。私の心にも、そしてあなたの心にも、神様の平安がありますように。